過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!
(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)
皆さんこんにちは!文科二類1年のN.Kと申します。今回は、「地理の勉強法」というテーマでお話しようと思います。
地理選択で地理の勉強法を知りたいという方はもちろん、
社会の選択で地理を取ろうか悩んでいる方などもぜひ目を通してみてください!
最初に、私がなぜ地理を選択したかという話をします。
私の高校では、文系は世界史が必修で、その他に地理か日本史を選ぶことができるというシステムになっていました。
地理を選択したのは、私自身とても旅行が好きで世界のあらゆるところについてもっと知りたい!と思っていたからです。
地理を勉強していくにつれてその思いはますます強くなり、高校3年生のときからは『地球の歩き方』シリーズのガイドブックを買って読み、
「あ、これ地理でやったとこじゃん!」と思いながら脳内旅行をするということを趣味にしています(笑)。
もし地理が嫌いでしょうがないという人がいたら、何か楽しめる要素を見つけてみるということをお勧めします。
普段使っている地図帳をじっくり眺めてみるだけでも、意外な発見があるはずです。
(例えば、フランスの飛び地、いわゆる海外県は世界中にたくさんあります。お手持ちの地図帳で探してみてください。)
私の地理愛について語ってしまいましたが、そろそろ本題の勉強法についての話題に移ろうと思います。
まず、高校地理というのは大きく二つの分野に分けることができます。
①系統地理と②地誌です。
①の系統地理というのは大抵教科書の前半に載っている内容で、
「地形」「気候」などの「自然地理」と「集落」「産業」などの「人文地理」に大別されます。
系統地理は地理を学ぶための基礎的な知識が多いので、しっかりと固めておく必要があると思います。
系統地理を制したものが受験地理を制すと言っても過言ではありません。
共通テストでも地理全体の約7割といったウエイトを占めています。
一方、②の地誌では①で学んだことが世界の具体的な場所でどう展開されているかを見ていきます。
①で学んだ原則を②で個々のシチュエーションに当てはめていく、と言った具合です。
地理の全体的な学習の指針としては、まず系統地理の内容を頭に入れ、
ある程度定着したら地誌に取り掛かる、というのがスタンダードかつ効率的な方法であると思います。
定着の仕方は人それぞれだと思いますが、インプットだけでなくアウトプットも同時に行うとより効果的です。
また、地図帳とはお友達になってください。
特に地誌の勉強ではそうですが、問題に出てきた地名や地域は地図帳で確認するという習慣をつけておくといいと思います。
ここまでは地理選択の方全員に向けた勉強法をお伝えしましたが、
ここからは(特に国公立の)二次試験で地理を使う可能性がある方に向けて話をしようと思います。
皆さんの中には、「歴史に比べて暗記量が少ないから」という理由で地理を選択した人がいるかもしれません。実際その通りだと思います。
しかし、(特に国公立の)二次試験の地理では単純な知識を問う問題が少ない代わりに、知識を活用して問題に取り組むということが要求されます。
ですから、資料やデータを読み取って分析する力や、様々な知識を融合して考える力が必要になります。
系統地理と地誌の知識がある程度頭に入ったら、
論述対策の参考書か大学の過去問に取り組んでみて、知識を応用して答えを作り出すプロセスに慣れていくのがいいと思います。
過去問に関してですが、地理という科目はその性質上社会の変化によって内容が変わるので、そこまで遡って解く必要はないでしょう。
その代わり、時事的内容が問われる大学も少なくありませんので日々の社会の流れに敏感になっておくことをお勧めします。
最近のトレンドで言うと、環境問題や災害系が狙われがちです。
時間のある方は、『東大のクールな地理 10年後の日本と世界を知る(伊藤彰芳)』という新書を読んでみると、
最近の社会の流れと東大地理の問題の変遷がわかって面白いのでお勧めです。
長々と書いてしまいましたが、ここで私が紹介した勉強法が全てではありませんので、
他の人の勉強法も参考にしながら自分にあった勉強法を探してみてください!
応援しています。ありがとうございました!
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