【メルマガ試し読み】⾼校⽣の時の夢と今の夢

地方高校生に、追い風を

過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


こんにちは、文科一類2年のKです。

9月上旬にこの記事を書いているのですが、この時期東大の2年生は、3年生から所属する学部を決める「進学選択」の真っ最中。(東大は、入学後最初の2年間は、文理さまざまな内容を幅広く学び、3年生からそれぞれの学部に分かれて専門的に学んでいく、というシステムになっています。)
そのため、否が応でも自分の進路や将来の夢について強く意識させられています。ということで、この記事では私が高校生の時にどのような夢を抱いていたか、それが大学生活を送る中でどう変わったか、について書いていきたいと思います。

高校生の頃の自分は、英語や世界史が好きだったということもあり、具体的なイメージもないまま漠然と「国際的な仕事がしたい」と考えていました。
「国際的な仕事」にも色々あるわけですが、私は周囲から公務員を勧められていたこともあって、こちらもなんとなく「外交官を目指してみよう」と決めました。
大学はというと、「国際系の学部」を色々と調べる中で、東大の教養学部に「国際関係論コース」があることを知ってここで学びたいと強く思い、冒頭で触れた「進学選択」においてこのコースに進学できる可能性が高い文科一類へと進みました。

大学に入ると、高校時代に抱いていた夢にはいくつかの変化が生じました。
まず、初年次ゼミナール(あるテーマについてじっくりと調べ、1つの論文を仕上げる授業)でたまたまアフリカの紛争について調べたことがきっかけで、アフリカという地域に対して関心を持ち始めました。
アフリカについて学ぶサークルにも入り、アフリカの学びをより深める中で関心はさらに高まり、将来はアフリカに関わる仕事がしたい、と思うまでになりました。
また、「東大生のためのキャリア教室」(さまざまな分野で働く社会人の方にお話をうかがう授業)で多様な職業について聞いたことと、前に述べたアフリカへの関心がきっかけになって、将来の進路の可能性が広がりました。
アフリカに関わることができる職業は外交官だけではなく、商社員やNGOのスタッフなど多岐にわたるということ、就職せずに大学院でアフリカに関する研究を続ける道もあるということに改めて気付かされ、大学卒業後の進路にはかなりの迷いが生まれています。

以上をまとめると、私の高校生の頃の夢は「なんとなく国際系の仕事」「なんとなく外交官」でしたが、大学に入ってから偶然出会った2つの授業をきっかけとして、「アフリカに関する仕事がしたい」「さまざまな職業の可能性があり、迷っている」という状態へと変化しました。
つまり、高校時代の漠然として狭かった夢が、大学時代の偶然によって具体化され、可能性も広がったというわけです。
この変化は高校時代には全く想像もしていなかったもので、偶然の力の大きさを感じています。

話が長くなってしまいましたが、私のこの経験から得られる2つのポイントを皆さんにお伝えして、この記事を締めくくろうと思います。少しでも参考になれば嬉しいです。
①自分の進路の方向性を考える際には、偶然の力もある程度の力を及ぼす。
②進路に関してイメージがわかなくても心配しすぎない。また、あまり急いで進路を絞りすぎない。偶然の力で、進路が具体化されたり、可能性が広がったりすることはある。


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