過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)
文科三類1年 O.S.
受験生や学生の悩みとして代表的な「モチベーション維持法」。
実際「どうしたら勉強のモチベーションを保てるのか?」という質問をよくいただきます。
そこで今回はこの問題の私なりの解決策について、自分の経験を踏まえて三つ話していきたいと思います。(適宜メモを取っていただけると役に立つと思います。)
一つ目は「努力・成果の見える化」です。
モチベーションを維持するのに必要なのは「小さい達成感」です。
自分の頑張りが結果として結びついていると感じられる瞬間にやる気は生まれます。
しかし勉強は短期的に結果が現れるものではありません。そのため自身の成長も、達成感も感じられず継続を放棄してしまう人が多いわけです。
そこで私がおすすめするのが「努力・成果の見える化」です。
自分の努力量や成長を数値化することができれば小さい達成感が得られます。
私はスタディプラスという勉強時間記録アプリを使って勉強時間を毎日グラフに見える化をすることでやる気を高めていました。
また成果の見える化としては「ミニテスト」を取り入れていました。
やり方は単純です。例えば英単語の暗記であれば、まず日本語に訳せない単語にチェックを入れておいてそのチェックの数をメモしておきます。
その後30ページ分学習が終わったら自分にテストするのです。そして同様にチェックの数を数えます。
こうしてその数をだんだんと減らしていくわけです。
すると自分の成長が数値化できますしやる気もわきます。
これは単語帳に限った話ではなくて数学の解ける問題数などにも応用できます。(数値化することが大事なのです。)
二つ目は「仕組みづくり」です。ルーティーン化と言い換えてもいいと思います。
やる気というのは待っていても起きるものではありません。行動を起こしてみないことには始まらないわけです。
そこで登場するのが仕組みづくりです。
これは「自らの意志に関係なくその行動を起こすように仕組む」ということで、
たとえば私が行っていた仕組みづくりは放課後に自習室に直行するというものでした。
自習室や図書館では強制的に勉強せざるを得ないですし典型的な仕組みづくりだと思います。
他にも「トイレに入ったら必ず年号を一つ覚える」とか「SNSを利用したらその後必ず単語を一語覚える」などが挙げられます。
こうした日常のルーティーンに結びつけた勉強は必然的にスキマ時間の活用にも繋がりますしこういう時間こそ周りとの差がつくのでオススメです。
こうした仕組みづくりが積極的にできるようになればそもそもモチベーション維持法で悩むこともなくなると思います。
三つ目は最低ラインを決めることです。
みなさんが自分の人生の中で最もモチベーションが下がった瞬間を「今」イメージしてください。
では質問です。そんなやる気のない状態でも最低限これはできるということは何でしょうか。
たとえば、何時間も頑張ったのに結果が出ず先生に叱られた後だったら何ができますか?
一方的にダメな生徒のレッテルを貼られ苛ついているときには何ができますか?
それは深呼吸をすることかもしれませんし、とりあえず机に向かうことかもしれません。
部屋の片づけかもしれませんし単語帳に付箋を貼ることかもしれません。
モチベーションが最低の状態でない「今」のうちに、「最低限これはできる」ということを、リストアップしておきましょう(3つ~5つくらいから始めてみると良いと思います)。
そしてやる気がどうしても湧かないとき、そのリストに書かれてあることだけ、最低限実行しましょう。
難しいことはないはずです。ですがその小さな行動が重い心を動かしてくれるはずです。ぜひ試してみてください。
さてこれまでに三つのモチベーション維持法を紹介してきました。
「成果の見える化」「仕組みづくり」「最低ラインを決める」の三つです。
どれか一つでもいいなと思うものがあればみなさんにぜひ実践してほしいと思います。
実践なきところに成長はありません。まずは小さい行動を起こすことで世界は変わります。
みなさんのご健闘を祈ります。長文を読んでいただき本当にありがとうございました。
こちらの記事はお楽しみいただけましたか? もっと読みたい方は、ぜひメールマガジンにご登録ください!