【合格体験記】海外から東大を目指す【帰国子女】

地方高校生に追い風を

【合格体験記】海外から東大を目指す【帰国子女】

僕はアメリカの高校を卒業して東京大学に入った、いわゆる帰国子女ってやつです。
僕は中1の終わりから高校卒業までの5年と少しの間、アメリカに住んでいました。現地では、普通のアメリカ人の生徒が通うような公立学校に通っていました。
そんな僕の受験経験について書いていこうと思います。


なぜ日本の大学?

アメリカの高校は選択授業の選択肢がとても多くて、いろんなことにチャレンジできる環境でした。
なんとなくで受けてみたプログラミングの授業が面白くて、人工知能などに興味を持つようになりました。人間が入力したものに対して何か返答をする「チャットボット」を授業で作ったのは今でもよく覚えています。
このような経験から、大学で何を学びたいかを考えたときに真っ先に浮かんだのが「人工知能」でした。

人工知能についてはアメリカの方が学ぶのに適した環境が整っていますよね。僕がアメリカの大学ではなく、日本の東京大学を選んだのには大きく2つの理由がありました。

1、日本語の自然言語処理をやってみたかった

僕は人工知能の中でも特に自然言語処理に興味がありました。チャットボット以外にも、アメリカに来てからお世話になった機械翻訳は僕の興味をそそりました。
英語の研究はすでに多く行われているので、日本語の自然言語処理をやってみたいと思い日本の大学を目指すようになりました。東京大学では自然言語処理をやっている研究室がたくさんありましたし、また東京大学の教養学部では理系でも言語学のような文系科目を受講できるのも魅力でした。

2、日本の学校生活に憧れがあった

中高のほとんどを海外で過ごしたので、ドラマやアニメで見る日本の、特に東京の生活に憧れがありました。アメリカの学校には文化祭や修学旅行といったイベントがなかったので、クラス制度があってイベントも充実している東京大学は魅力的でした。
また、アメリカの生活もとても好きだったのですが、それ以外の国での生活も体験したい思いがありました。

他にも、アメリカの大学の方が学費が高かったり、アメリカに滞在中も日本の勉強を少しずつではあるものの続けていたことも日本への進学を後押ししました。


海外から日本の大学を受ける苦労

海外の高校を卒業して日本の大学を受験するには、日本国内から受験するのとは違った苦労がありました。

1、情報の不足

地方にいる高校生が東京の大学に進学するときに感じることと同じですね。
アメリカと日本では受験制度が大きく違うので、高校の進路担当のカウンセラーと話しても得られる情報はそこまで多くなかったです。

自分でインターネットで調べるしかないのですか、調べられる情報はかなり限られていました。
帰国までになにをどのくらい準備しておけばいいのか、信用できる情報源は皆無に等しかったです。

僕はアメリカの高校を6月に卒業して以降、東京の大手予備校に通っていたのですが、情報量の差にかなり驚きました。
勉強の方法や、各大学の試験や面接、その他受験に関すること全ての面について情報が集まっており、都会の大手予備校に通えることがどれだけ優遇されているのか身をもって体験しました。

2、勉強

アメリカの高校と日本の高校とで学ぶ範囲は大きく違います

僕がいた州では、化学では、日本ではやらない電子配置や量子化学について詳しくやったのに対し、有機化学は範囲外でした。
数学もアメリカでは、T検定などの統計的手法やテイラー展開などについても習ったのに対し、日本の高校では習う複素数平面や数列などはほとんど扱わなかったです。
物理はアメリカでは力学しか履修してないです。

アメリカの高校で勉強しなかったことはすべて帰国後、 受験までの8ヶ月で詰め込みました。

8ヶ月本気で勉強すれば案外どうにかなるものです。
7〜9月で範囲を一周して基礎固めをして、10〜12月で標準レベルの勉強をし、年明けは問題演習をひたすらやっていました。

帰国子女入試では、理系は数学と理科2科目は一般受験と同じ試験問題なのですが、一般受験生と比べてもあまり遜色ない点数が取れたと思います。

3、思考力・個性

帰国子女として、一般入試とは違う基準で合格するためには、一般入試だけでは測れない何かを持っている必要があります。
海外で得た知見、広い視野はもちろん、大学で学ぶ強い意思や、思考力も必要になります。

東大の帰国子女受験では、一次試験で志望理由書、二次試験で日本語小論文と英語エッセイをそれぞれ書かされます。
東大のHPから過去問をぜひみていただきたいのですが、どれも強い思考力が試される問題ばかりです。

自分の個性を出しつつ、論理的な文章をつくるのってとても難しいんです。


実際に入学してみて

僕は東大にこれてすごく良かったと思っています。
東大に来てみると、異色な経歴を持つ人や、僕よりも海外経験が豊富な人がたくさんいます。
レベルが高い人が集まっているので、自分を高められる環境にあると思います。
こうやってFairWindでたくさんのいい人にも出会えましたしね。

いままで学んできた内容が違うので、授業で躓くことはありますが、その反面海外経験が生かせることもたくさんあります。

帰国してみて逆カルチャーショックを感じることもあります。日本人は仲良くなるまでの心の壁が高いなぁとか思ったりしますし。


おわりに

僕みたいに海外から日本の大学を受ける人、日本から海外の大学を受ける人、それ以外にも他の人と違う進路を選ぶ人はとても大変だと思いますが、ぜひ勇気を持ってチャレンジしてくださいね。きっとチャレンジして良かったと思えるはずです。

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