いくら受験に向けて勉強していても、本番の試験で実力が出せない不安は、ついてまわるものですよね。
特に、試験でピンチに陥って、自分のペースが乱れて実力が出せなかった......という想像で不安になる人も、少なくないのではないでしょうか?
試験の内容部分(問題)については、本番に向けて実力をつけていくことができますが、本番での気の持ちようは練習が難しいですよね。
そこで実際にピンチに陥りながらも受験を乗り越えた東大生たちにアンケートを取ってみました。この記事では、その結果をご紹介します!
項目は、
- 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつか? また、それはなぜ?
- そのときの感情は?
- その後どうやってメンタルを立て直した?
の3つです。
今回は、共通テスト編と二次試験編の2つに分けて紹介していきます。気になるエピソードだけでもぜひチェックしてみてください!
私はこうやってピンチを乗り越えた! ~共通テスト編~
大問が半分分からない!?(理科二類 1年)
── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?
数学ⅠAの時間、大問1、2が半分くらい分からなかったとき。
── そのときの感情は?
終わったと思った。
── その後どうやってメンタルを立て直した?
割り切って分からない問題は全て飛ばして、急いで最後まで行って戻って来ればまだ大丈夫と自分に言い聞かせた。
共通テストは時間との勝負。分からない問題が多いとパニックになりますよね。
そんなときこそ、点数をとる戦略に集中して乗り切ることも大切です。
また、この方のように、「わからない問題が多いときは割り切って飛ばす」などと事前に決めておいてもよいかもしれません。
完答が当たり前だったのに......(理科二類 1年)
── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?
共通テストの数学の後。いつも完答が当たり前と思っていたのに、ⅠAもⅡBも解き終わらなかったから。
── そのときの感情は?
理系科目で点を稼がないといけないのにやらかした。文系科目もあんまり手応えがない......どうしよう。
── その後どうやってメンタルを立て直した?
休憩時間に高校の友達と他愛のない話をして心を落ち着かせた。理科で絶対挽回する! と心を入れ替えて、数学のことは一旦忘れることにした。
休憩時間に友達と話したり、あるいは少し散歩するなどして平常心を取り戻すことができたという声もいくつか聞かれました。
試験から一旦頭を切り替えることで落ち着くことができるのかもしれません。
また、終わった科目は考えず、次の科目に集中するというのも切り替えの方法として多く聞かれました。
私はこうやってピンチを乗り越えた! ~二次試験編~
隣の人が優秀!?(文科三類 1年)
── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?
隣の席の人が、全ての教科において問題を解き終わるのが異常に早かったとき。
── そのときの感情は?
自分は時間ギリギリなのに隣の人は見直しにも時間を割いている、どうしよう......。
── その後どうやってメンタルを立て直した?
見直しをすれば必ずしも良い答案が書けるというわけではないと考えるようにした。
試験のときに隣の席の人が気になる、というのは受験生あるあるかもしれません。この例のように、隣の人が優秀そうだと嫌でも意識してしまいますよね......。
ただ、それでメンタルを崩してはもったいないというもの。隣の人の点数も実際は分からないのですから、発想を転換することも大切です。
数学0完の危機!(文科一類 1年)
── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?
二次の数学のとき。解ける問題がなくて、1問も完答できそうになかった。
── そのときの感情は?
0完はやばい、どうにかして解かないと......。
── その後どうやってメンタルを立て直した?
めちゃめちゃ焦ったが、「あれだけ過去問を解いてきたのに今全く解けないってことは難化してるってことだから、他の人も解けてない」と思い、落ち着いて思いつく限りのことを書いた。
本番に向けて努力を積み重ねてきたのに解けない! という状況は誰しもパニックになってしまいそうですが、逆に言うと、それだけ問題が難化したのかもしれません。
実際、今年(2022年)の共通テストは難化したことで有名ですが、今でも時折東大生の間で難しかったと話題になることがあります。
自分が難しいと感じた問題は、他の人にとっても難しい可能性が高いので、この方のように、焦りすぎず落ち着いて今できることに集中することが重要です。
数学の手ごたえが......(理科三類 1年)
── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?
二次の数学終了後。目標点の最低ラインに全然届いてなさそうだったし、解答用紙を回収された後に1問解法を思いついてしまった。
── そのときの感情は?
落ちたかもしれない......。
── その後どうやってメンタルを立て直した?
今までの努力が全く報われないのは嫌だから、せめて2日目の教科で今年の勉強の成果を出そうと心に決めて、2日目の試験に挑んだ。
試験でうまくいかないことがあるとつい合否のことを考えて追い詰められてしまいますが、「自分の努力の成果を出す」というモチベーションがあれば、最後まで頑張りやすいかもしれません。
余談ですが、筆者(文系)も世界史の大論述が時間内に終わらなさそうでパニックになったとき、ここで書かなかったら今までの努力を裏切ってしまう! と、なんとか震える腕を押さえて書ききったことがあります。
おわりに
いかがでしたか。
今は東京大学で学んでいる学生も、もともとは普通の受験生として失敗し、くじけそうになりながらも試験を乗り切ってきました。
くじけそうになった時こそ勝負所。
受験生のみなさん、ぜひ粘り強く頑張ってください!