【東大生に聞いた】楽しいと思うものをつくる【工学部精密工学科】

地方高校生に追い風を

【東大生に聞いた】楽しいと思うものをつくる【工学部精密工学科】

前回に引き続き、東大生にインタビュー 工学部編 をお届けします。
第2回となる今回、インタビューに協力してくださったのはこの方!

【プロフィール】※情報はインタビュー時のものです
・名前:Kさん
・学年:3年
・学部・学科:工学部・精密工学科
・出身:新潟県・新潟高校


精密工学科ってどんなところ?

── 前回インタビューをしたSさんと同じく、精密工学科の所属ですね。どのようなことをされているんでしょうか?

卒業研究を始めるまでは、学部の授業を色々と受けていました。2年生の後半には工学の土台となる知識を身につけ、3年生からは応用的なことを学んでいったという感じです。

── 具体的にはどんなことを学ぶんですか?

2年の後期で学ぶのは、数学や統計学、力学、電気回路、プログラミングなどですね。3年では、センサーの中身、材料、計測・加工法、設計の話とか。生体工学や科学技術社会の話など、応用的な内容も少し学びました。

── 機械系の学部ではありつつも、さまざまな分野を扱うんですね。卒業研究では何を研究するんですか?

神経工学系の研究室に配属されたので、工学的なアプローチで生命現象を理解・応用するということをします。

── なるほど……。具体的には?

脳神経の細胞や心臓の細胞をセンサーの上で培養して育てて、細胞がどんな信号を出すのか、どんな風に成長するのかを計測するという感じです。

── センサーなどは使うものの、案外「機械」っぽくないなという印象を受けました。

そうですね。センサーで計測し、数学的に分析するという手法は、学科のどの研究室でも共通していますが、それを何に応用するかということはさまざまだと思います。医療ロボットのような医療行為であったり、画像解析や3Dモデルであったり。

── 向かう方向によってやることが同じ学科の中でも結構違うんですね。


理学部志望から工学部志望へ

── 理科一類から工学部に入ったとのことですが、高校時代から工学部志望だったのでしょうか?

実は高校の時は理学部を目指していて、高校3年生のときは理学部の物理学科に行こうと考えていました。大学1年のときは、工学部物理工学科も気になっていましたね。

── 最初から工学部に興味があったというわけではないんですね。そこからどんな経緯で工学部にシフトしていったんですか?

まず、大学1年の前期に授業を受けてみて、物理や数学が非常に難しく、理論ばかりで物足りないと思ったんですよね。そして、実際にものをつくる方が自分の心が動くように感じたんです。

── 元々興味を持っていた物理や数学から、実践的なものづくりに気持ちが傾いていったんですね。工学系の授業を受けたりもしたんですか?

1年の後期の「現代工学基礎」という授業で、ロボットやAIや音響処理の話を聞きました。

あとは「コンピューテーショナルクリエイティビティ概論」という強そうな名前(笑)の授業も受けました。AIに芸術を生産させるとどうなるのか、それはクリエイティビティをもつ機械をつくったといえるのかといった問題を扱った授業で、非常に面白かったです。

また、そういった問題には、今まで学んできた数学や物理が関連していることがわかり、数学や物理を利用したものづくりをしたいと思うようになりました。そこで工学部に進学したいと思うようになったという感じです。

── 授業を受ける中で自分の興味に合ったものに出会い、工学部に志望を固めていったんですね。そこから徐々に学科を選んでいったという感じでしょうか?

そうです。2年の前期ではいろいろ悩みましたね……。

生命科学」という授業で、数学や物理を背景とした生命の研究についての話があり、こういうのもあるのかと興味を持つようになりました。
また、元々興味はあったのですが、「認知脳科学」で、授業として脳科学を初めて勉強して、脳の研究や人間の行動・知識の研究は面白いと感じました。

自分が何を学びたいのかを深く考えた結果、哲学っぽい問題を科学のまな板にのせて解明して、さらにはその結果を工学的に応用したいと思いました。ある意味SFの実現ですよね。

── 工学的な側面から生命の研究に関わりたいと思うようになったんですね。そんな中で、どんな学科が候補に上がったんですか?

機械情報工学科電子情報工学科、そして精密工学科でした。

まず機械情報工学科では、ロボットや知能、人間の知識の仕組みを研究しているのですが、学科での授業にあまり興味が持てなかったので除外しました。

電子情報工学科でも、生命とコンピュータについての研究がされているのですが、生命に関する研究がコンピュータに寄り過ぎているように感じ、少し違うなと感じました。

残る精密工学科には、医療工学や神経工学の研究室があって、生物×工学の研究が盛んだったので、ここに行こうと決めました。

あとは、精密工学科に進学したS先輩(「東大生にインタビュー 工学部編①」に登場)がすごい生き生きしていたというのも理由の一つです(笑)。

── 先輩の姿も大事ですね(笑)。

もちろん、自分の学びたいことをしっかり学ぶのが理想ですが、人とのつながりは大事ですからね。
精密工学科は40〜50人くらいの人数で和気あいあいとした雰囲気です。


もっと研究を体験してみたい

── 大学卒業後の進路は?

大学院に進学する予定です。4年生の卒業研究は、研究とはどういうものなのかを学ぶ機会でもあって、自発的な研究をするのは修士課程以上になるので、せっかくだからそういう体験をしたいです。
興味のある研究室に配属されたので、大学院でもそのまま同じ研究室で研究していくのかなという感じですね。

── やっぱり大学院進学をする人がほとんどなんですか?

そうですね、多くの学科で90%以上の人が大学院に進学すると思います。理由としては、総合職であれば学部卒でも就けるけど、理系の技術職とかは院進(修士)以上じゃないといけない場合が多いからということがありますね。
また、4年生の卒業研究だけでは、研究というものをきちんと経験できないという理由もあります。

── 院を出た後はどうする人が多いんでしょうか?

博士課程に進む人もいますし、その割合は学科によりますが、就職が多いと思います。

── 研究をしっかり経験した上で就職するというパターンが多いんですね。


想像を現実に

── この記事を読んでくれている高校生に向けて、メッセージをどうぞ!

自分が楽しいと思うものをつくれることや、こんなものがあったらいいなという想像を実現するにはどうすればいいのかという、想像から現実へのプロセスを学べることが工学部の魅力だと思います。ぜひ工学部へ来てください!

僕はTtime!という工学部の広報誌を作る団体にも所属していて、HP記事や冊子を作っているので、よかったらそちらもチェックしてみてください!


いかがでしたか? 工学部の意外な一面を知ることができましたね。
次回は、工学部化学生命工学科のRさんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

☆Kさんが所属しているTtime!のHPはこちら→https://ut-ttime.net/

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