2024/03/02~03 春の学校 出張セミナー

地方高校生に、追い風を

企画概要

※今回のセミナーは基本的にオンラインで実施し、大学生10名が高校へ出向くハイブリッド形式で行いました。

2024年3月2日から3日にかけて、山形県立酒田東高等学校の生徒様27名、山形県立東桜学館高等学校の生徒様4名、山形県立鶴岡南高等学校の生徒様3名、秋田県立本荘高校の生徒様1名、計35名を対象に、出張セミナーを実施いたしました。  

事前の連絡から、今年度の企画参加者は東北大や東京大といった旧帝大クラスの最難関校を志望する生徒がとても多いことを伝えられていました。これは事前アンケート結果でも顕著に見出すことのできる特徴でした。

以上を踏まえ今回のセミナーでは、「『無謀』と『挑戦』を知る」というコンセプトのもと、
自らの志望する大学を受験するまでに、しっかりとした戦略を組み立てて勉学に取り組むことではじめて、合格が「無謀」なものではなくて「挑戦」する価値のあるものになる、
ということを高校生に伝えることを目指しました。

以下では、セミナーの内容や生徒様のご様子についてご報告いたします。

セミナーの流れ

本セミナーは、以下のようなタイムスケジュールで行いました。  

1日目

10:00~10:30(30分) 開校式
10:30~11:30(60分) アイスブレイク
11:40~12:20(40分) 現状を知るワークショップ
12:20~13:20(60分) 昼食
13:40~14:15(35分) 大学生について知るパネルディスカッション
14:25~15:15(50分) 大学生の受験計画パネルディスカッション
15:20~16:00(40分) ノート展示
16:10~17:50(100分) 計画を変えるワークショップ
18:00~18:40(40分) 現状を見直すワークショップ
18:45~19:55(70分) 夕食
20:00~22:30(150分) 個別相談会・入浴(高校生)

2日目

09:00~10:00(60分) 受験体験談プレゼンテーション
10:10~11:30(80分) 個別相談会
11:30~12:30(60分) 昼食
12:30~14:20(110分) 勉強計画立て直しワークショップ
14:30~15:00(30分) 閉校式

アイスブレイク

「東大生との3番勝負!」と銘打って、生徒様と東大生の代表3名の対決の形でアイスブレイクを行いました。

2日間を共にする4~5人単位の各班内での生徒様同士の交流を促し、学校の違いによるギャップを埋めること普段交流しない生徒様同士が話すきっかけを作ることを目的としたものでした。

加えて、東大生に生徒様方が勝利することで、東大生をより身近な存在として捉えられるようになっていただくことも目的の一つでした。

現状を知るワークショップ

本セミナーは2日にわたる長大な企画を通じ、受験のための戦略を様々な観点から学ぶものでした。

そのため、生徒たちが聞いたり学んだりする情報も多くなります。しかしながらその過程で、自らの現在の課題を見失うことや自分が本当に学ぶべきことを得られずに済んでしまうことが十分考えられました。

このワークショップは、セミナー最初のコンテンツとして、生徒様に自らの課題を自覚していただくためのものでした。

大学生について知るパネルディスカッション

このパネルディスカッションは、そもそも大学生って普段何をしているのかという、生徒様が皆抱いているであろう疑問にお答えするためのコンテンツです。

家の快適さや通学距離、学問などの要素について、生徒様に大学生の生の様子をお伝えすることで、大学選びにおいてどんな要素を大切にするかを生徒様が考えるきっかけになることを目的としました。

大学生の受験生活パネルディスカッション

大学生3人の受験生時代の様子やその当時の戦略について、そして大学生になって高校時代の戦略を振り返った際の自分の主張を互いにぶつけ合う形式でのパネルディスカッションを行いました。

このパネルディスカッションを通じて、大学生3人による三者三様の戦略と、大学生が受験生時代に、自分にそれぞれあった勉強法を模索し実践していたことをお伝えすることで、自らにあった戦略を立てることの大切さを知っていただきました。

ノート展示

東大生が受験生時代に書いたノートを展示するコンテンツです。

生徒様はノートを自由に手に取って見ることができ、参考になる部分をメモして今後の学習に活かしていただくことを目的としていました。

また、対面参加の大学生のノートについては、作成者自らがそのノートの説明補足をするなどして、よりいっそうノート作成時の意図を伝えることができた様子でした。

計画を変えるワークショップ

企画前に準備された2つのモデル計画を生徒様に与え、それらを生徒様自身が修正することを通じて、生徒様に戦略の立て方や修正策の考え方を伝えることを目的としたコンテンツでした。

また、大学生や他の生徒様の視点からの計画の修正案を学ぶことで、自分にない考え方を身に着けることもできたのではないかと思います。

現状を見直すワークショップ

セミナー1日目のまとめとして行ったコンテンツになります。

先に行った「現状を知るワークショップ」でとらえた自分の現状について、1日目のコンテンツを通じて、どのように捉えなおすべきか、どのようなことをしたら改善するかを改めて考えることを生徒様に求めました。

このコンテンツを通じ、後の個別相談会で生徒様各々が大学生に尋ねるべきことを自覚し、最後のコンテンツである計画立て直しワークショップで注意すべき点を明瞭化することもできている様子でした。

個別相談会①

1対1での相談ができる場所、大学生1人対生徒様複数人での相談ができる場所、そしてノート展示が行われる場所の3つのコーナーを設け、生徒様が求める内容に応じて各自がどこで相談を行うかを決めることができる企画でした。

1日目の、1つ前のワークショップまでの企画を経て、生徒様それぞれで自らの悩みをより具体的に自覚することができました。それに伴い、セミナーに参加してくださった生徒様間での悩みがしだいに細分化していきます。
例えば、「国語が苦手」から「古文が苦手」「漢文が苦手」「評論文が苦手」といったように、より悩みが具体化されていました

このような悩みに一元的な対応は難しいと考えたからこそ、この個別相談会を設けました。
大学生が生徒様一人ひとりに寄り添い、話を深化させることで、生徒様へ丁寧なケアができました。

受験の困難についてのプレゼンテーション

本セミナーでは一貫して、大学受験に向かう上での「戦略」とは何か、そしてその「戦略」をどうやって立てるかを生徒様に伝えることを主な目的としていました。

しかし、現実では常に計画通りに勉強を進められるとは限りません。
例えば、急な病気にかかった時、戦略は変更を強いられます。

大学生が、受験生時代にそういった戦略の変更を強いられた事態にどう対処したかをプレゼンテーションすることで、生徒様がそういった困難に直面したときどう対処したらいいかを伝えるためのコンテンツでした。

個別相談会②

1日目の個別相談会では生徒様は対面参加の大学生のみと相談することができましたが、2日目に行われた個別相談会ではオンライン参加の大学生とも相談を行うことができました。

参加した大学生は20人以上にもなり、対面形式での個別相談会よりも幅広い相談に対応しました。

勉強計画立て直しワークショップ

本セミナーの集大成的な企画として、これまでの各企画を通じ学んだことを活かして自分の向こう1年の計画を立ててみようというワークショップでした。

もちろん、1年という長いスパンでの計画を立てるのはとても難しいことですが、このセミナー全体で培った力を用いて、「計画を作ってみる」という経験を生徒様にしていただくことが狙いでした。

まとめ

今回のセミナー前には、事前に行った先生との連絡やアンケートの結果をもとに考えると、参加してくださった生徒様の多くは志望校がかなり固まっており、勉強への意欲も強いとお聞きしていました。
その事前の報告通り、生徒様はとても意欲が強く、2日間という長い企画でもしっかりと集中して取り組んでくださる生徒様が多かったと思います。

このセミナーを通して、生徒様には、合格するためには戦略を考える必要があること、そしてその戦略は自分でたてるべきだということをお伝え出来たと思います。
参加してくださった生徒様のこれからの高校生活の成功を祈りつつ、締めとさせていただきます。