法学部4年生Hさんの1日

地方高校生に、追い風を

法学部のHです。長崎県出身で東京暮らしももう4年目です。
つまり東京大学に入って約1200日も経ったわけですね…。早い…。
そんな1200日の中から普通の1日を抜き出してみようと思います。

7:30~7:50 起床・準備 

今日は火曜日。
スマホのアラームが鳴ったら私の一日は始まります。
実家に住んでいた頃は「目覚まし時計って意味あるの?全然聞こえないんだけど?」と思っていた私でしたが、一人暮らしを始めてからは自力で起きることができるようになりました。
危機感って大事ですね。
朝はコンビニでお茶とおにぎりを買うことにしているので、パパっと仕度を済ませてすぐ「いってきます」します。
一人暮らしなので「いってきます」って言う相手いないんですけどね。

7:50~8:30 登校 

私は「東京に進学しても絶対に満員電車で通学したくない」と固く決めていたので、「大学の近く」という条件だけで家を決めました。
おかげで自転車を5分くらい漕ぐだけで登校できちゃいます。楽ですね。
コンビニで買った朝ご飯を1限の教室でほおばりながら漫画アプリを読んで授業開始を待ちます。

8:30~10:15 1限「消費者法」 

起きて1時間ですが授業が始まります。頑張れ自分。
1限の授業は「消費者法」です。
私の机には消費者法判例集、ポケット六法、レジュメが広げられています。

判例集というのは、過去の裁判の中から今後法律を運用していくなかで
重要な判決がなされた裁判を集め、その判決の主旨や解説を
載せている冊子のことです。

例えば今まで「〇〇法××条の△△という規定は□□という場合を含むのか」
ということが学者の間などで争われていた状況があり、
その□□の場合が含まれるのかどうかというのが
具体的に争われた事件があったときに、
「最高裁は□□の場合を含まないと解釈する」という判決が出されて、
これは消費者法を勉強する中で大事だ!ということになれば
消費者法の判例集に載せられたりする、ということです。

消費者法は消費者に関わる法律を学ぶ授業であり、そのような学問分野です。民法を始め消費者契約法、割賦販売法、特定商取引法などの法律が扱われます。

これらは「契約」に関係している法律であり、消費者がよく結ぶような契約について、契約の対象となる物や契約の結び方に着目して消費者を保護する目線で立法されている規定が含まれています。これらの主要な規定などを見て、どのような立法がされているか、その規定が実際の裁判ではどのように活きているか、などを学びます。
私自身も生活の大部分を消費者として生活しているので、おおいに親しみを覚えました。

10:30~13:00 カフェで勉強 

この日は2限の授業はありませんでした。
しかしお昼ご飯を食べるには早いですね…。
よし!カフェでオシャレに勉強しよう!
大学近くにあるお気に入りのコーヒーチェーンまで自転車で移動し、
270円のアイスコーヒーで2時間半粘ります(笑)

何を思ったか翌月に統計検定という謎の検定を受けることにしてしまった私は、
統計学の教科書を先輩から譲り受け、統計の知識ゼロの状態から勉強を始めました。

授業もそんなに多くないので私はこういう空いた時間が多く、
その学期に取っている科目の教科書だったり全く法律関係ないけど興味があるから読んでいるだけの教科書だったりを、カフェでよく読んでいます。

13:00 ラーメン 

昼ご飯はこれまた大学の近くにあるラーメン屋です。
本郷キャンパスには学生食堂はもちろん、付近にもご飯を食べるところはたくさんあります。

ただ、12時台は昼休みの学生、教員、近所のマダム、
近所の工事現場のおじさん、などでどこも並んだり混んだりします。
せっかちな私は食事のために列に並んだり待ったりしたくないので、
13時まで待ちます。

13時になれば大学も会社もだいたい昼休みが終わるので、
並ばずに空いた店内でゆっくりラーメンをすすります。
余談ですが九州人はすぐ豚骨細麺が正義だと主張しますが、
私は太麺の豚骨醤油とか味噌とかが好きです。

13:30~14:40 図書館で勉強 

ラーメンを食べても4限までまだ時間があるので
図書館で統計の勉強の続きをします。
大学の図書館ではもちろん「本を読む」「本を借りる」ということもしますが
(ただしここでいう本とは学問の本であり、小説とかは置いてないです。たしか。)、「勉強をする場」というのも図書館の大きな役割です。
カフェに比べると無料で使える点が良いところですが、オシャレさは減ります(笑)

14:55~16:40 4限「法医学」 

朝早く起きて勉強してお腹いっぱいラーメンを食べてからの授業は眠いですね。頑張れ自分。
4限の授業は「法医学」です。
法学部の講義ですが医学部の教授が担当されています。

法医学というのは法律問題に関わる問題を医学的な視点・知識から解決する学問、というふうに私は理解しています。

例えば法学部で刑法を学ぶときに「XさんがAさんを殺すつもりで毒薬を飲ませた。しかし致死量ではなかったためAさんは気絶しただけだった。そこにXさんと全く関係のないYさんが、Aさんが気絶しているのを見て日頃の恨みを晴らすためナイフで刺し、Aさんを死に至らしめた。このときX,Yそれぞれにどのような罪が成立するか」という問題があったとします。

法律を学ぶうえではこの文章をただ受け入れるだけで良いのですが、
実際の社会では、Aさんの死体や現場を調べて、毒薬は致死量ではなかったのか、毒薬の効果で気絶したのか、ナイフによる攻撃が死亡の原因なのか、など様々なことを調べなければなりません。
それをやるのが法医学という学問を学んだ法医学者たちです。

法医学者になるという法学部生はほとんどいませんが、
検察官などの法曹関係に就く人は多いので、法学部生が学んでおいて損はない授業と言えます。

この授業では日本や海外の解剖制度や、所見の判断方法などを学びました。
余談ですが担当教官は私が東大を受けるきっかけのきっかけになった本に出てきた人で、授業が始まってから「あれ?もしかしてこの先生あの人じゃない?すごっ」と感動しました。東大に来た甲斐があったと感じた瞬間でした。

17:00~18:00 一人カラオケ 

今日はたくさん勉強した(つもりな)ので自転車を漕いで隣駅のカラオケ屋に行きました。
趣味があまりない悲しい人間なのですがカラオケにはよく行きます。一人で。
ストレス発散にもなるし週に1回は行きます。ダイエット効果もあればいいのに…。

18:30 帰宅 

弁当屋さんでお気に入りのチキン南蛮弁当を買って帰宅です。

19:00~24:00 家でまったり 

家に帰ると勉強する気は起きないので日中に外で勉強しておいて、
夜は家でまったりする作戦です。
基本的にYouTubeでお笑い番組を見たり、漫画を読んだりしてます。
お笑い番組を見るときは一人で爆笑したり独り言でツッコんだりしています。怖いですね。
まったりしたあとは明日の天気を確認し、スマホのアラームをセットして寝ます。おやすみなさい。