【厳選! メルマガ記事】東大女子の生の声 〜地方編〜

地方高校生に、追い風を

【厳選! メルマガ記事】東大女子の生の声 〜地方編〜

東大生が書いた記事を、オープンキャンパス期間中に限定公開!
ここでしか聞けない東大生の声をお届けします!

今回の記事では、地方から進学した東大女子の声をお届けします!
オープンキャンパスでの驚き、高校時代の悩み、そして現在。地方女子のリアルな体験から語られる、彼女の思いとは?

壁にぶつかって悩んでいる多くの中高生に読んでほしい記事です!
(この記事は2021年6月に配信されたものです)


はじめに

高校生の頃から欠かさず読んでいたFairWindのメルマガをついに自分が執筆できることに喜びを覚えつつ、今この文章をしたためています。

この文章を読んでいる皆さんの多くは、地方に住まわれているのではないかと思います。

東大入学者の半数以上は関東出身者であることから分かる通り、地方から入学する人はマイノリティーに相当するでしょう。

それに加えて昨今叫ばれているのが「東大女子2割の壁」です。
学内における女子学生比率は、未だかつて20%を超えたことがなく(※2020年6月時点)、今そのあり方に疑問が抱かれ始めています。

そこで私は、「地方出身」「女子学生」というマイノリティーに属する身として、高校時代と現在での東大に関する所感をお伝えしたいのです。

壁を目の当たりにした高校時代

私は、高校入学時から東京大学への進学を志望していました。このときは文系志望だったので、現在の所属である理科二類とは異なりますが、当時から進学選択制度には魅力を感じ、漠然と憧れを抱いていました。

私が少数派の「地方女子」であることを初めて認識したのは、高2の夏に参加した東大のオープンキャンパス(以下OC)、中でも安田講堂で行われた「東大女子による大学説明会」の時でした。

OCにおいて、初めは「すごい! 全国から東大志望の高校生がこんなに集まってるんだ……!」と感激していました。

ところが、その説明会に参加した際、東大の女子学生の方がこう尋ねられました。

「この中にいる女の子、手あげてみて〜」
……そのまばらさ!!「えっ、女子少なっ」と驚く私でしたが、それだけにとどまりません。

「じゃあその中で地方から来てくれたよって人は〜?」
すると、ほとんどの女子が手を下ろすのです。高校生は200名くらいその場にいたと思うのですが、私含めて4、5人ほどしか手を挙げていません。これには驚きました。

OCにおいて「全国から東大志望者が集まっている」というのは厳密には正確ではなく、どちらかというと「東京近郊の東大志望者が多く集まっている」場だったのでしょう。

それは考えてみれば確かに当然のことなのですが、ここで初めて体感として自分がマイノリティーであることを痛感したのでした。

受験勉強においては、地方であるが故の情報不足女子であるが故の勉強仲間の少なさには悩まされました。

ここでは後者について触れておきます。
地方から難関大を志望する女子というのは元来少なく、特に理系だと医学部志望に流れることもあって更に志望者は減ります。

「女子は親の手元に」「女子が浪人したら婚期が遅れて良くない」そういう考え方が未だ地方に根付いていることは否めません。
私も、親戚からそのような言葉を投げかけられることはままありました。

また、学校においても、自分と同じ熱量で一緒に頑張れる女の子がいないことは、純粋に孤独で辛かったです。

かつての私と同じように、一緒に勉強を頑張る友達がいなくて悩んでいる読者の女子の皆さんはいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、そのような中でも、地方女子が耐え抜く術は存在すると思うのです。

一人では無理でも、仲間がいれば頑張れる

私が実践したことは「女子がいないなら、自分と同じように真剣に勉強に打ち込む男子をライバルにしてしまう」でした。

当然、女子には女子のコミュニティがあります。私は、一緒にいて楽しくて、勉強の悩みも笑い飛ばしてくれるような女の子たちとグループ行動をしていました。

めいめいの志望校は全く違いましたが、それでも受験前はみんなで頑張ろう!と明るく前向きに、楽しく毎日を送ることができました。

そしてそれとは別に、勉強の話しかしないような、かつ互いに高め合っていけそうな男子をライバルに仕立てて頑張っていました

一人で頑張れない時も、誰か仲間がいると思えるだけで頑張れるものです。

男女の別なく、「この人すごい」と思える人を見つけたら、「一緒に頑張ろうよ!」と言ってみてはいかがでしょうか?

刺激的な大学生活

晴れて東京大学に入学し感じることは、やはり女子の少なさです。ちなみに私のクラスは32人中女子が6人でした。クラスによっては、女子のいないところもあります。

男子特有の雰囲気と言いますか、女子間だと少し言いにくいような物事も憚らずに口に出す人が多い気がして、はじめはすごく戸惑いました。
また、首都圏出身者が当然多いことも相まって、疎外感を抱いたこともありました。

しかし今は、毎日とても楽しく大学での人との交流を楽しんでいます。

結局は皆同じ東京大学の学生であって、「地方だから」「女子だから」などと気にせず周囲の人は私の話に耳を傾けてくれるからです。

今は、地方女子だからといって東京大学に進学する道を諦めなくて本当に良かったと思えています。

大学での学びは日々新しく、刺激的です。私と同じような境遇の皆さんも、ぜひそういった理由で志望を諦めることをしないでほしいです。

おわりに

私のこうした体験談が、一人でも多くの読者の皆さんにとって有益なものとなっていると嬉しいです。

随分冗長になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。お体大切にお過ごしください。


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