
企画概要
2024年12月21日、徳島県立城ノ内中等教育学校の生徒様24名を対象に、東大ツアーを実施いたしました。
今回のツアーでは、生徒の皆様が抱えていらっしゃる、東大を志望するにあたって地理的ハードルおよび学力的ハードルが高いこと、また大学という場所をイメージできていないが故に難関大を志望する意義がわからないという課題に焦点を当てました。「大学に行く意義 東大に行く意義」というコンセプトのもと、大学でどういったことを学ぶのかや地方から東大に来た大学生のエピソードを聞いていただいたり、実際に東大入試を解いていただいたりすることを通じて、少しでも東京大学や大学そのものを身近に感じていただくことをねらいとして実施いたしました。
以下では、ツアーの内容や生徒様のご様子についてご報告いたします。
ツアーの流れ
本ツアーは、以下のようなタイムスケジュールで行いました。
13:00~13:05 集合、オープニング
13:05~13:10 写真撮影
13:10~14:10 キャンパス見学
14:10~14:25 休憩
14:25~15:00 パネルディスカッション
15:00~15:10 休憩
15:10~16:25 ワークショップ
16:25~16:50 個別相談
16:50~16:55 クロージング
キャンパス見学

キャンパス見学は、生徒様に大学生活や学部の具体的なイメージを持っていただき、進路選択やキャリア形成について前向きに考えるきっかけを提供することを目的として実施しました。
当日は、生徒様が大学生と和やかに交流する様子や、実際の学部棟前で実施した学部プレゼンテーションを真剣に聞き入る姿が見られました。生徒様が大学についての理解を深める良い機会となりました。
生徒様からは、「学部の特徴が知れ、前思っていたそれぞれの学部のイメージが変わった」「それぞれの学部についておおまかな内容を知ることができた。実際の大学生の声を生で聞けたのがよかった」といった声をいただきました。
パネルディスカッション

パネルディスカッションは、生徒様の東大を志望する上での心理的なハードルを軽減することを目的として行いました。
はじめに、高校時代に東大を志望するにあたってどのような障壁を乗り越えたのかというトークテーマについて大学生4人がディスカッションをし、その中で地元と東京との地理的な距離や周りに東大志望者・合格者がいないことなどの学力の面以外での障壁をどう乗り越えたのかという話をしました。
その後、東大合格後に上京してからの暮らしについてディスカッションを行い、寮やアパートなどの住居形態の違いについてや、東京の良い点、悪い点について話し合いました。
生徒様からは、「東大生に受験について不安なことやアドバイスをたくさん聞くことができた」や「上京しての大学生活についてイメージが具体的になった」といった声をいただきました。
ワークショップ

ワークショップは、大きく3つのパートに分けて行いました。
はじめに、公立高校や首都圏の中高一貫校との比較を通じて、生徒様に自分たちの学習環境を相対化して捉えていただくとともに、現時点における同年代の中での立ち位置を考えていただきました。
次に、東大入試の過去問の一部に挑戦していただき、東大入試の問題といっても手の届かないような難問ばかりというわけではないことを実感していただきました。
最後に、これまでのパートを振り返ったうえで、自身の学習環境の生かし方や現状足りていない点へのアプローチを大学生と一緒に考え、今後の見通しを持っていただきました。
以上のような流れを通して、「自分たちも東大を目指せる」という自信と展望を持っていただくことが、このワークショップの目的でした。
生徒様からは、「思っていたより、頑張れば手の届きそうなところに東大があることを知れた」「学校で行われている先取り学習をアドバンテージにできるよう、授業に置いていかれないように頑張っていきたい」といった声をいただきました。
まとめ
今回のツアーでは生徒の皆様が楽しそうに大学生の話を聞いていたり、意欲的にワークショップの課題に取り組んでいたりといった姿が随所に見られ、企画後アンケートで寄せられた意見でも「楽しかった」「東大に行きたくなった」というものが多くあり、意義のある企画にすることができたと思います。