2024/08/06-07 オープンキャンパス

地方高校生に、追い風を

本企画の内容と狙い

2024年8月6~7日、東京大学が主催する「東京大学オープンキャンパス」に、弊団体が出展し、企画を実施いたしました。今回の企画は、「すべての人に東大への追い風を」というコンセプトのもと、実施いたしました。

本企画は、弊団体の様々な企画の中でも、全国から最多数の生徒様に参加いただく企画です。したがって生徒様の目標・目的も様々であるため、参加生徒様のうちできるだけ全員が「東京大学」へ一歩近づく後押しをすることを第一の目標とさせていただきました。

そのために、東大生目線で東大・東大生のことを詳しく知れるものや、地方出身東大生だからこそお話しできることをお伝えするものなど、様々なプログラムを用意いたしました。

担当大学生は、約半年前から本企画の準備に取り組み始め、「生徒様の役に立ちたい」という一心で準備を進めてまいりました。より多くの生徒様に本企画を知ってもらうため、全国の高校に対し、郵便物やメールにて案内ビラを送らせていただきました。また、弊団体のインスタグラムやXにて、本企画についての具体的な情報の発信を続けてまいりました。

以下では、企画当日のプログラム内容や生徒様のご様子についてご報告いたします。

プログラム①「地方出身東大生のリアルストーリーズ」

本プログラムでは、東大を志望した理由や受験に向けた取り組み、大学進学後の生活などについて、首都圏以外から東大に進学した学生3名が自分の経験を語りました。

本プログラムでは、東大進学において地方出身であることの障壁はさまざまな方法で解決可能だと知っていただくこと、東大での生活や受験についての解像度を高めていただくことの2点を目的としました。

大きく3つのパートに分けれており、東大を志望した理由や東大へのイメージの変化、東大を志望してからの受験勉強の進め方・受験前日や当日の体験などについて、東京での一人暮らしの様子や地元との違い・東大に入学してよかったと思う点についてお話ししました。

参加してくださった方からは、「東大を受けるかどうか悩んでいたが不安が少し和らいだ」「地方から合格された方のお話を聞いて大学生活が楽しみになった」といった感想をいただきました。東大受験へのモチベーションを高められた方がたくさんいらっしゃったようです。

プログラム②「東大の魅力まるわかり!」

本プログラムでは、授業・課外活動・進学選択の3つの観点から、東大の魅力を紹介するプレゼンテーションを行いました。

学生目線から東大ならではの魅力をお伝えするとともに、その経験を通して学生自身がどう変化したかをお伝えすることで、もっと東大を身近に魅力的に感じていただくことを狙いとしました。

まず、東大で受けた具体的な授業の魅力について、文系・理系それぞれの学生から各2つずつ紹介しました。講義形式の授業から、作品制作を行う授業、社会問題の現場に足を運ぶなどして考えを深める授業まで、多彩な授業が取り上げられていました。

次に東大が提供する課外活動について、2名の学生からそれぞれの体験を紹介しました。

それぞれ、地方自治体と連携して地域課題の解決に取り組む「フィールドスタディ型政策協働プログラム」(FS)や、海外大学への「全学交換留学」の経験を紹介しました。

最後に東大の大きな特徴である進学選択について、文系・理系それぞれの学生から自身の体験談を紹介しました。珍しいとされる、理系科類から文系学部への進学なども紹介されました。それぞれの学生が何を考えて進路を選択したかが垣間見える発表でした。

参加いただいた皆さんからは、「進振りの具体的なエピソードを交えたお話は進路を考える上でとても良い参考になった」、「FSの存在を初めて知り、興味を持った」といったご感想を頂きました。東大について、より詳しくなることができたのではないでしょうか。

プログラム③「こんな東大生っている?いない?」

本プログラムでは、東大生の特徴として考えられるものをマス目としたビンゴカードを作り、実際にその項目に当てはまる東大生がいればそのマス目を開けることができるというビンゴゲームを行いました。本プログラムを通して多種多様な東大生を知ってもらうことにより、「固定の東大生像」なんてないことを感じてもらうことを狙いとしていました。

実際に生徒様に提案していただいたものには、「部活でインターハイに出場した東大生」や「親から勉強しなさいと言われたことがない東大生」などがありました。その場にいた東大生20〜30名の中にはこれらの特徴に当てはまる東大生がおり、意外だと感じた生徒様も少なくはなかったのではないかと思います。

企画後のアンケートでは、本プログラムに参加していただいた生徒様80名のうち75名に「とてもよかった」もしくは「よかった」と評価していただきました。また、東大を目指してみたくなったという感想を数多くいただきました。

多種多様な東大生を知ることができただけでなく、東大生との会話を通じて東大生を身近に感じることもできたのではないでしょうか。

プログラム④「キミなら何うける?」

本プログラムでは、実際の東京大学の授業制度をもとに、東京大学一年生のリアルな一週間のスケジュールを作成しました。授業だけでなく、アルバイトやサークルといった大学生の日常についての話を聞き、楽しみながら未来のキャンパスライフを具体的に描くとともに、東大がどんな場所で東大生がどんな人なのかを知ることをねらいとしていました。

第二外国語の他、必修授業、総合科目を選択し、大学での授業スケジュールを作成していただいた後、空いた時間でバイトやサークルといった勉強以外の活動についても考えていただきました。

参加してくださった生徒様からは、「大学生活を具体的にイメージできた」「色々な授業があることを知れた」という感想を多くいただきました。また、本プログラムでは、参加者の皆さんが楽しそうにスケジュール作成を進めていたことが印象的でした。

大学生活へのイメージを膨らませ、今後の進路選択や学習のモチベーションとしてもらえればと思います。

プログラム⑤「東大生だけど、質問ある?」

「東大生だけど質問ある?」では、Slidoというツールを使い、参加者の皆様からリアルタイムで寄せられた質問に対して、東大生4名がその場で回答しました

本プログラムは、東大生の生の声を直接届けることを主眼に置きつつ、参加者の不安や疑問を解消できるよう、質問テーマに制限を設けない形式で行いました。

以下を一例とし、様々な視点から情報をお届けすることを目的としています

  • 東大を志望している方や東大受験・入学後の制度に関して一定の知識を持っている方には、現役東大生の生の声や実情、東大受験の具体的な攻略法などについて
  • 東大を目指してみたい、到達できるかもしれないという気持ちを持っているものの一歩を踏み出せない方には、東大の特徴・魅力や東大での生活、東大生の高校時代の話などについて
  • 東大・東大生を雲の上の存在と感じている方には、まずは知ってほしい東大・東大生の実態について

オープンキャンパス後に実施したアンケートでは、9割以上の方から「とてもよかった/よかった」との評価をいただきました。一方でプログラムの時間について「やや短かった/短かった」と回答された方も7割程度いらっしゃいましたので、来年度も同様の企画を行う際には時間や回数を増やして実施したい所存です。

他のプログラムと少し異なる形態での実施となりましたが、「質問にテンポ良く答えてもらえたので聞きやすかったです」などのご感想もいただきました。

まとめ

今回の企画では、全47都道府県から多数の生徒様に参加していただきました。その中でも95%以上の方から、企画について「とてもよかった」または「よかった」という総合評価をいただき、大変ご好評をいただきました。

全体的に、生徒様ひとりひとりが楽しみながらプログラムに参加してくださっていたことが大変印象に残っています。現役東大生と近い距離で交流することで、東大生へのあこがれを持ったり、自分の進路へのモチベーションを高められたりした方も多いと思います。

東大を目指し始める理由はどんなに些細なことでもいいと、この記事の執筆者は思っています。この企画が、生徒様ひとりひとりにとって「東京大学」へ一歩近づく後押しとなっていることを願っております。