東大生地方出張セミナー 2014/11/08 岩手県立盛岡第一高校

地方高校生に、追い風を

11月8日(土)の午前9時半から午後4時40分まで、岩手県立盛岡第一高等学校で、盛岡第一、盛岡第三、水沢の3校の高校1、2年生合わせて119名を対象に出張セミナーを行いました。
一年生企画では、高校生が「主体的に進路を選択できるようになる」ことと高校生に「東大を選択肢の一つに入れてもらう」というコンセプトのもと、大学生と高校生が交流しました。
オープニングでは、地方の高校生は、都会の高校生に比べて塾や予備校が少ない、進路の情報が少ない、ライバルが少ない、などといった、圧倒的に不利な環境で戦わなければいけないことを伝えて、その現状を打開するためにはどうすればよいのか考えてもらったのちに、東大についての基礎知識の紹介を行いました。
次に、4人の東大生が「自分の進路選択」についてプレゼンテーションを行いました。大学生が進路選択のきっかけやプロセスを話すことで、高校生が、自分の進路選択のイメージを膨らませてもらうことを目指しました。「具体的な進路選択について話してくれたのが良かった」という意見が高校生からたくさんもらえるなど、好評でした。

その後、高校生を10人程度のグループに分けて、各班の大学生主導でワークショップを行いました。このワークショップでは高校生に職業から学問を考えていくという作業を通して、なぜ自分の進路について高校一年生の今、考えなければならないのかということを考えてもらいました。最初、高校生は緊張した様子でしたが、次第に打ち解けてきて、最終的に、積極的に意見を出す高校生もたくさんいました。高校生からは進路と学問や職業の関わりを知ることができたという意見や、きちんと将来について調べたいという意見をいただきました。ぜひ、ワークショップの時に配った「大学・学部調べ方」シートを使って、自分の進路について主体的に調べてほしいと思います。
次に文理や学年、出身の異なる東大生4人によりパネルディスカッションを行いました。ここでは「たくさんある大学からなぜ東大を選んだか」、「東大に入って初めて気づいた東大の魅力って?」「高校時代の体験談」などのテーマに沿って東大生が自分の経験を話しました。パネルディスカッションを通して、東大生も、特別な人ではなく、企画に来てくれた高校生の皆さんと変わらないような高校生だったということ、そして、東大は手の届かない大学ではないことを高校生に伝えることができたのではないでしょうか。事前アンケートなどの結果も踏まえられたので、高校生のニーズに合ったパネルディスカッションになったのではと思います。実際に東大に魅力を感じた、目指したいと思ったという意見も多く寄せられました。

その後、お昼を挟んで、個別相談会を行いました。高校生が日々の疑問や悩みを大学生にたくさんぶつけてくれたため、大学生も自分たちの体験談をたくさん話すことができました。東大生が高校時代に使っていたノート、受けた模試などを展示するノート展示も同時に行い、勉強法がとても参考になったという意見をたくさんいただきました。
2年生企画では、ノート展示および個別相談会を行い、東京での一人暮らしにかかる費用やバイトについて、勉強法や、生活リズムについてなど多様な質問をもらいました。大学生の回答が今後の支えになれば幸いです。
全体を通して、高校生が大学生の話のメモを一生懸命取ってい  たり、ノートや模試を食い入るように眺めていたりと、真剣さが高校生からひしひしと伝わってくる企画となりました。
今回の企画をきっかけに、「東大って面白そう」とか、「東大に挑戦してみよう」とか思ってくれる高校生が一人でも増えることを願っています。