【根性論じゃない】「部活と勉強の両立」に必要な3つのこと

地方高校生に、追い風を

はじめに

「部活と勉強の両立」これは古来より多くの高校生を苦しめている難敵です。この記事を見に来たあなたはそんな多くの高校生の1人ではないでしょうか。この記事を書いている私も、例に漏れずその悩める高校生の1人でした。

私は高校1年生から3年生の6月まで弓道部として週5日か6日で活動していました。(もちろん幽霊部員ではありません。2、3年時は副部長でした。)2年生の頃は夜の8時まで活動することも多々ありました。

そして、東大にも現役で合格することができました。これは「部活と勉強の両立」という難敵を攻略することができたからだ、と私は確信しています。

しかし、私も最初から両立ができたわけではなく、両立する方法を考え、検証を重ねていくうちにできるようになったのです。その結果、たった3つのことを生活の中で意識するといいのだとわかりました。これからその3つのことについてお話ししていきます。

先にお伝えしておきますが、この3つに気合い、根性、精神力の類は含まれません。いわゆる「とにかく頑張る!」は除外し、できるだけ実践できる方法をお伝えします。


〜その1〜 徹底した時間管理

部活をしている人の一番の敵はやはり「時間が足りない」ことでしょう。私もかつては口癖のように「時間が足りない〜」と言って何かを切り捨てる選択をしていた時期もありました。

しかし、私の恩師の1人が「時間はあるものではなく作るものだ」と教えてくれました。つまり、自分から時間を生み出す努力をしようということです。

それから私は時間管理を徹底するようにしました。といってもアプリを使ったり、その他にも特別なことをしていたわけではありません。

私は自転車で通学をしていたので通学時間に勉強はできませんでした。その代わり、通学時間中(特に帰り道)はずっとその日の時間の使い方について考えていました。

ここでは登下校中に私が頭の中で考えていた具体的なことを記載します。

  1. その日にしなければいけないこと、その日にすべきこと、その日にしなくてもいいこと、を考えて優先順位をつける。
  2. 各々にかかる時間を見積もり、その日使える時間内でできることを当てはめる。
  3. 完成したその日のスケジュールを実行する。
  4. これを毎日繰り返す。

こうすることで時間の使い方が整理され、かなり効率的な生活を送ることができるようになりました。

また、この方法のもうひとつの良い点は、自分が持っている時間と必要とする時間に自覚的になれるということです。これらがわからないと、自分にできることとできないことの区別がつかなくなります。何か長期的な勉強の計画を立てようとしても、今の自分にできることがわからないと不可能な計画を立てかねません。

最初は「かかる時間の見積もり」が難しいかもしれません。ですが、繰り返していくうちに自分の能力や特性を把握できるようになり、やがてうまくいくようになるでしょう。


〜その2〜 眠気の克服

部活をしている人、特に運動部で活動している人にとっては眠気も大敵ですね。疲れ果てた後に晩ご飯を食べ、お風呂に入る、この †黄金コンボ† が決まるとほとんどの人間は必然的に眠くなります。

では、どうすればいいのでしょうか?この答えは無数に存在します。つまり、自分に合った方法を見つけられるかが重要になります。しかし、それはどのようにして見つければよいのでしょうか?そのヒントを私の体験をもとにお話ししたいと思います。

私は多くの方法を試しました。朝型人間になろうとしたこともありましたが、朝起きても勉強する気になれず、自分に合わないと割り切ってやめました。また、カフェインの入っている飲料を飲むのは就寝時に寝つきが悪くなり、体質にも左右されやすいのでおすすめしません。

そして私が採用した戦法は、「少しだけ寝る」でした。これもオーソドックスな手法の1つですが、弱点があります。それは寝過ぎてしまうということです。この弱点を克服するために私はできるだけ眠りにくい環境で寝ることを心がけました。具体的には机に突っ伏して、アップテンポの音楽を聞きながら10分ほど寝ていました。

これは「学校の休み時間に机で寝ると、授業が眠気無くすっきりと受けられる」という経験から思いついた方法です。この姿勢だと、寝過ぎたとしても15分ほどで必ず目が覚め、目が覚めた時もアップテンポの曲を聞いているので気分が良く、ノリノリで勉強に向かうことができました。

しかし、この方法も人を選びます。机で寝ることが苦手だったり、起きてすぐにはテンションを上げにくいという人は他の方法が合っていると思います。

あなたにはあなたに合った方法が必ず存在します。そして、その方法は私の例のように意外と身近な出来事から見つかったりするものです。つまり、日々の何気ない行動を意識して、センサーを張り巡らせることが自分に合う方法を見つける近道です。眠気に悩まされている人は、インターネットからだけでなく、ぜひ生活の中からも答えを探してみてください。


〜その3〜 スイッチを作る

人間は休憩をとらずに活動し続けることはできません。私も土日にはよく友達や先輩とカラオケやボウリングに行っていました。精神的にも肉体的にも休憩は必須です。なので、休憩を取ること自体には何の問題もありません。

しかし、休憩にも難しい点があります。それは、休憩と勉強のメリハリをつけることです。そして、それが難しいのは休憩から復帰するときにかなりのエネルギーが必要になるからです。電化製品は電源をつけた直後が一番電力を消費します。同様に人間もスイッチを入れる瞬間が一番大変で、これを苦手とする人も多いでしょう。逆にスイッチが入ったら続けられるという気持ちもよくわかります。

その点で言うと、先ほど挙げたカラオケやボウリングのような比較的長時間外出して遊びにいく類の休憩は、帰ったらおしまいなので切り替えやすいですね。「結構遊んだし、そろそろ勉強するかー」という気持ちも働きます。

ですが、これは休日の話です。平日はどうでしょうか?

1日は24時間ですから、部活も勉強もしていたら遊ぶ時間はそんなにないはずです。しかし、休憩の時間はあります。ご飯を食べたり、お風呂に入ることも休憩の一つですね。それらが終わった後、つまり、ご飯を食べ終わった後、お風呂から出た後、すぐに勉強に復帰できますか?私はこれが難しかったです。なんとなくだらけてしまう、というのはこの勉強と休憩の間で生じます。ここからスイッチを入れるにはどうすればいいでしょうか?

こちらも結論としては「自分に合ったスイッチを作る」になってしまいます。

しかし、ある2つのポイントを守ったスイッチにしないと正解にはたどり着けません。その2つを守った上であなたに合ったものは何かを考えましょう。

1. 明確な終わりがある

「なんとなく時間を消費する」はスイッチに明確な終わりがない場合に多々起こります。一番の例はネットサーフィンやtwitterの巡回です。これらは情報の底無し沼と言っても過言ではありません。「〇分までネット or twitter見よー」のような感じで、少し休憩しようと思ったときにこれらに手を出してしまうと、沼にはまってしまうかもしれません。することが無くなって時間が余ったときにのみ、手を出すようにしましょう。

Youtubeなどで動画を見るのはグレーゾーンです。動画の一つ一つには明確な終わりがあります。しかし、こういったサイトは私たちに次の動画を勧めてきてしまいます。これも沼の入り口です。自制心を持ち、休憩時間内に終えることができるのであれば、使っても問題ないでしょう。そうでない場合、短い休憩では触らないようにしましょう。

2. ある程度の時間がかかる

スイッチを急に切り替えることは難しいです。そこで、徐々に切り替えることを意識して時間的長さを持ったスイッチを作りましょう。これを時間のロスと考えるか、切り替えるまでの助走として必要な時間と考えるかは人によって異なるかもしれません。しかし、切り替えが苦手だった私は必要な時間だと考えています。onとoffを明確に分けるのではなく、徐々に勉強する気持ちに持っていくために、ゆっくりスイッチを入れていきましょう。

この2点を踏まえて私は「好きな音楽を自分のスイッチ用の音楽に決めて、そろそろ勉強に取り掛かろうというときにはその一曲を聞く」ということをしていました。野球選手の登場曲のような感じです。

その他にもこの条件に当てはまるものの例を挙げると、軽いジョギングや運動、飴を一つ食べる、小説などを一章だけ読む、が考えられます。これが全てではありませんが、あなたの生活に無理なく取り入れられるものを選びましょう。


最後に

部活と勉強の両立についての方法を述べてきました。いかがでしたか?

部活をしている多くの人に当てはまるもののみを記しているので、これだけでは両立できない人もいるかもしれません。しかし、どんな場合も、原因を見つけ、それを解決する方法を考えるというステップは本質的には同じです。この積み重ねが勉強と部活の両立への近道です。

部活動に励む全ての高校生の役に立てば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。